皮膚から入り込む経皮吸収

皮膚から入ってくる有害化学物質三つ目にあげられるのが、皮膚から吸収する「経皮吸収」ルートです。

皮膚が体の外にあるものを取り込んでいるというのはなかなか想像しがたいことですが、皮膚は呼吸をし、水分や油分を補っています。

これは、塗り薬や湿布薬に効果があることでもおわかりかと思います。

皮膚は体の中と外を隔てて、熱、空気圧、余分な水、毒物、細菌・ウイルスなどから身を守っています。

そこで働いているのは皮膚の表面にある角質層という部分で、必要に応じて水分を含んで膨張したり、油分をワックス状ににじませて不必要なものをはじいたりしています。

これが皮膚が持っている「バリアー機能」です。

それでも、少量の物質は皮膚から吸収されています。

有害化学物質は一度皮膚から体内に吸収されると、皮下脂肪に蓄積したり、血液やリンパ液に流れ込んだりして、なかなか体外へ排出されません。

この物質は肝臓での解毒作用も受けないため、毒性が残りやすいのです。

有害化学物質が経皮吸収されることをわたしは「経皮毒」と呼んでいます。

経皮毒は吸収量が少ないものの、体にたまりやすいという特徴を持っています。

デトックスの考えからしても、あらためて見直すべきなのが経皮毒ではないでしょうか。