解毒効果がないケースもある

肝臓の代謝機能は人によって能力の違いがあります。

肝臓に病気を抱えている人や高齢者はこの能力が衰えていることがあるのです。

もっとも気をつけたいのは、おなかの中にいる胎児や幼い乳幼児は、肝臓の代謝機能が未熟だということ。

解毒作用の能力が、まだほとんどできあがっていないため、有害化学物質の影響を受けやすいのです。

また、ダイオキシンなどの一部の化学物質は、肝臓での解毒作用を受けにくく、尿や便として排出される前に腸で再吸収してしまうという性質があります。

そのため、体に毒性が残りやすい物質です。

口から入ったものの9O%以上を解毒食べ物と一緒に口から入って胃腸で消化吸収された有害化学物質は、最初に肝臓を通過してその9O%以上を無毒化するといいますが、それでも数%は解毒されずに血液に流れ込んで全身をめぐっていきます。

吸入や経皮吸収など別のルートで肝臓での解毒作用を受けません。

多くの物質は毒性を残したまま、血液やリンパ液に流れ込むのです。

では、解毒をまぬがれて血液に流れ込んだ有害化学物質はどうなるのでしょうか。