カドミウムの環境ホルモン作用
カドミウムは女性ホルモンの一種、エストロゲンと同じような作用を持つ環境ホルモンでもあります。
そのホルモン作用は、本来のエストロゲンに代わって子宮や乳腺を刺激する、といわれています。
カドミウムの環境ホルモン作用は、本来の女性ホルモンバランスを乱すおそれがあります。
子宮や乳腺が慢性的に刺激を受けていると、子宮ガン、乳ガンへの危険率が高まり、婦人病発症の原因になりかねません。
身近にあるカドミウムカドミウムは工業用原料として、ごく身近な製品にも含まれていることがあります。
主な使用目的は、電気メツキ、色素製造、プラスチックの安定化剤、カドミウム蓄電池、合金などです。
黄色からオレンジ色をした硫化カドミウムは、カドミウムイエローとして知られ、石けんの着色剤、ガラスの着色、紙・ゴムの着色、インク・花火製造などにも使用されています。
またカドミウムは、亜鉛や鉛の製錬時に副産物として発生することがあります。
このため、さまざまな工業過程の廃棄物として、地球上に蔓延しています。
環境汚染物質として大気や土壌中に排出されたカドミウムは、呼吸や食材(米、野菜、果実)から動植物に、ひいては人間の体内に取り込まれています。